
プレスリリースなどによると、海抜900メートル近いヴァッレ・ピオーラは、「冬は雪と強風に襲われ、長い夏の間は太陽が焼き尽くす」と形容されるほど自然環境は厳しく、また、村の交通網は舗装されていない道路が1本あるのみで、ほかの街への往来も容易ではない。それでも古くから羊の牧畜が盛んに行われ、13世紀に建てられた教会を中心に一時は賑わいを見せていたそうだが、世間の生活が近代化していくにつれ、その厳しい環境から離れていく人が増加。羊産業の停滞も加わって人口は激減し、村は「30年間放置されたまま」だという。
現在は教会も半壊状態で、石造りの13の建物が立ち並ぶだけ。村を再生させようにも資金がなく、困った地元自治体が捻り出したアイデアが今回の“村ごと売却”という方法だった。自治体は数戸の建物を所有している男性と共にこのアイデアを実行に移したが、誰でもお金さえあれば買えるわけではなく、「村に新たな生命を吹き込んでくれる人」という条件が付けられている。地元住民と共に、村を再建してくれる人が現れるのを自治体側は望んでいるそうだ。
ただし、村にある家を住めるようにするには、どのくらいの費用がかかるかは予想できないとも。また、唯一の道路も荒れているため、購入者がまず最初にしなければならないのは「アクセスの確保」(英紙デイリー・メールより)とのことだ。美しい自然環境が手に入るとはいえ、村購入資金以外にも相当な出費が予想されるため、余裕のある人以外はなかなか手を出しにくい“物件”と言える。
いまのところ地元では、中世の雰囲気を色濃く残す建物を補修し、それぞれの家をホテルとして旅行客を泊める案も考えているという。ちなみに、購入に関する問い合わせはすでにイタリア国内から数件あったものの、まだ売買成立には至っていないそうだ。
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